リマワリブログ
管理会社は比較しなかった|売買業者にそのまま任せた判断と3ヶ月運用のリアル
運営・管理

管理会社は比較しなかった|売買業者にそのまま任せた判断と3ヶ月運用のリアル

副業禁止サラリーマン大家が2棟目アパートを取得したとき、管理会社の相見積もりを最初からスキップして売買業者にそのまま任せた判断軸を書きます。総合管理5.5%、3ヶ月運用してわかった連絡密の安心感と、水漏れ・蜂の巣対応のリアル。

副業禁止の会社員として本業を続けながら、妻名義の合同会社で2棟目を持っている「さる」と申します。

不動産投資の本やネット記事を読んでいると、「管理会社は3〜5社で相見積もりを取れ」「手数料・対応・実績で必ず比較しろ」というアドバイスがほぼ定番で出てきます。中級者向けの記事になるほど、比較表テンプレまで配られていたりします。

私の答えは、比較しませんでした

2棟目の築古アパート(1棟10戸)を取得したとき、売買仲介をしてくれた業者にそのまま管理を任せる選択をして、相見積もりも他社接触も一切しませんでした。これは思いつかなかったわけでも、面倒だったわけでもなく、比較しないことを意識的に選んだ結果です。

経営を始めてまだ3ヶ月、判断が正しかったかの最終結論はもう少し時間が必要ですが、3ヶ月運用したいまの率直な感触として、「比較しなくてよかった」と思っています。

今回は、副業禁止サラリーマン大家として、管理会社をなぜ比較しなかったか、そして3ヶ月運用してみて見えてきたリアルを書きます。教科書通りの動きとは違う判断軸ですが、中級者の参考になれば。

結論:信頼関係の継続が、相見積もりより長期では効くと判断した

先に結論から書きます。

私が売買業者にそのまま管理を任せた理由は、

  • 売買仲介の過程ですでに信頼関係ができていた(短時間で評価がついた)
  • その信頼関係を分断してまで、相見積もりで得られるものは大きくないと判断した
  • 総合管理5.5%という条件は相場の範囲内で、明らかに損する数字ではなかった
  • 物件は買った時点で満室=管理会社の地力が前オーナー時代に証明済みだった

の4つです。

教科書的には「比較しないとカモにされる」「相場感を持てない」というリスクが指摘されますが、中級者として一定の相場感を持っていれば、そのリスクは管理可能だと私は判断しました。実際3ヶ月運用してみて、その判断は外していなかったと感じています。

物件取得時の前提:築13年・買った時点で満室

少し前提の話をします。

私が取得した2棟目は、築13年の木造アパート1棟10戸です(詳しくは「2棟目の不動産投資、融資はどう通したか実体験」に書いています)。

ポイントは、買った時点で満室だったこと。

これは新築・築浅でない築古アパートとしては、けっこう重要なシグナルです。築13年経って満室を維持しているということは、前のオーナーと管理会社の組み合わせが、13年間それなりにうまく回ってきたということを意味します。

私が引き継ぐ管理会社は、まさにその「13年回してきた管理会社」でした。自分で運営を始める前から、地力は実績で証明されている——この前提があったから、比較してまで他社に乗り換える動機が薄かった、というのが正直なところです。

ここを誤解しないでほしいのは、**「13年満室を維持したのは私ではなく前オーナー」**ということです。私自身の運営はまだ3ヶ月。長期維持できるかは、これからの私の判断次第でもあります。ただ、スタート地点として「満室+実績ある管理会社」が揃っているのは、相見積もりに走るより圧倒的に強い前提でした。

売買仲介の過程ですでに信頼関係ができていた

管理を任せた最大の理由は、売買仲介の過程でその業者と十分な時間を共有していたことです。

物件購入の話は、内見・条件交渉・融資調整・契約・決済まで、最低でも数ヶ月かかります。その間、業者と何度も会って話して、「この人は嘘をつかないか」「都合の悪い情報も教えてくれるか」「こちらの質問に逃げずに答えるか」を、こちらも見ています。

私のケースでは、

  • 内見で売主側の懸念点をこちらに先に開示してくれた
  • 融資交渉の途中で手数料の話を曖昧にしなかった
  • 契約直前に出てきた小さな問題を隠さずに共有してくれた

——というやり取りを通して、売買が終わった時点で、すでに「この人なら任せられる」という評価が固まっていました。

管理会社の相見積もりというのは、こういう信頼関係をゼロからもう一度組み立てる作業です。新しい業者と面談して、対応の温度感を見て、契約条件を詰めて、相性を測る。これに数週間〜数ヶ月かかります。

その時間をかけて手数料が0.5%下がったとして、ゼロから関係構築する手間や、後々のコミュニケーションロスを差し引くと、本当に得をするのか——という計算をしたとき、私は「割に合わない」と判断しました。

委託の中身:総合管理5.5%

実際に契約した内容を書いておきます。

  • 委託形態:総合管理(集金代行+入退去対応+クレーム対応+修繕手配)
  • 手数料:家賃収入の5.5%
  • 契約期間:自動更新
  • 解約:書面通知で対応可

総合管理5.5%という数字は、不動産投資の世界では標準的な相場です。集金代行のみなら3〜4%、総合管理だと5〜7%が一般的。極端に高いわけでも、激安でもない、ど真ん中の数字です。

ここに「業者と良い関係が続けられる」という付加価値が乗るなら、5.5%は安いほうに入ると私は感じています。

逆に言うと、5.5%以下を提示してくる業者には、何かしらの理由がある可能性が高い。集金だけで現場対応は別費用、という別建て契約だったり、対応がドライで連絡が取りにくかったり。「安さ」と「総合的な質」はだいたいトレードオフです。

中級者なら、手数料の数字だけで判断しないことが大事だと思います。

3ヶ月運用してみての感触:連絡が密で安心

ここから3ヶ月のリアルです。

率直に書くと、この3ヶ月、ストレスはほぼゼロでした。

理由は、連絡が密で安心できること。

  • 入居者からの連絡があったら、まず管理会社が一次対応してくれる
  • 私への報告は事後で構わない、というスタンスを共有できている
  • 緊急性の高いものはその日のうちに、軽いものは翌日メールで報告
  • 修繕見積もりが必要なときは、複数業者に相見積もりを取って提示してくれる

これは「総合管理5.5%」という契約条件として書いてある内容ですが、書いてあるとおりに運用される保証はどこにもありません。実際に3ヶ月走らせてみて、契約書の文字通りに動いてくれる業者だと確認できたのは、相見積もりでは絶対に分からなかった部分です。

副業禁止サラリーマンとして、本業中に入居者の電話を取らなくていいというのは、想像以上に効きます。会議中に管理会社から電話が鳴って「どうしますか?」と判断を求められると、それだけで本業に支障が出る。「事後報告でOK」のスタンスを取ってくれる管理会社の価値は、手数料の数字には乗ってきません。

印象に残った2件:水漏れ/蜂の巣

3ヶ月の中で、印象に残った具体的な対応が2件あります。

室内水道の水漏れ

ある部屋で室内水道の水漏れが発生しました。入居者から管理会社に直接連絡が入って、即日で業者が現場対応。

私への一報は管理会社からメールで来ましたが、その時点で**「業者が現場確認済み・修繕見積もり待ち」**の状態。私が判断する必要があったのは、見積もり額を見て「OKです」と返すだけでした。

入居者にも管理会社にも私にも、誰にもストレスがかからない流れで完結。これが「総合管理」のあるべき姿だと感じた一件でした。

蜂の巣

もうひとつが共用部の蜂の巣。これも入居者から管理会社経由で連絡が入って、駆除業者を即手配。私への報告は「対応完了しました」の事後通知でした。

蜂の巣のような緊急性が高いが、判断はシンプルな案件は、いちいちオーナーに確認を取らずに管理会社の判断で進めてくれるのが理想です。「即対応・事後報告」のオペレーションが回っている管理会社かどうかは、こういう細かい案件で見えます。

3ヶ月でこの2件があったということは、おそらく今後も似たような案件はちょくちょく出るはずです。そのたびに私が判断を求められる運営だったら、副業禁止のサラリーマン大家としては正直しんどい。この管理会社で良かった、と現時点で思えています。

「比較しないリスク」をどう考えたか

正直に書くと、比較しないことのリスクは認識していました。

  • 管理会社にカモられて、必要以上の修繕費を取られる可能性
  • 手数料がこっそり高めに設定される可能性
  • 退去時の原状回復で過剰請求される可能性

これらのリスクをゼロにしたいなら、相見積もりは確かに有効です。

ただ、私はこのリスクを**「相場感を自分で持つこと」で打ち消す**ことにしました。

具体的には、

  • 総合管理5.5%という相場の数字は事前に把握していた
  • 修繕見積もりは管理会社が複数業者に取ってくれる契約になっている
  • 原状回復のガイドラインは国交省のものを自分で読んでおいた

この3つを抑えておけば、カモられるリスクは大幅に下がります。比較によってリスクをゼロにする必要は、必ずしもなかった。

逆に言うと、相場感を持てていない初心者は、比較したほうが安全です。比較する過程で相場が見えてくる効果もあります。中級者として一定の知識がある前提でなら、比較せずに信頼関係を継続するという選択肢が取れる、という話です。

中級者向け判断軸:業者の継続性が満室維持の地力になる

最後に、中級者向けの判断軸として、私が大事にしている考え方を書きます。

**「業者が変わると、満室維持の地力もリセットされる」**ということです。

築13年の物件が満室を維持してきた背景には、

  • そのエリアの賃貸需要を熟知している
  • 地元の入居者ネットワークを持っている
  • 退去時の募集ルートが確立されている
  • 地元のリフォーム業者・駆除業者・水道業者と関係がある

——という、管理会社の蓄積があります。これは契約書には書かれない無形資産で、新しい管理会社に乗り換えた瞬間にゼロからやり直しになります。

手数料を0.5%下げるために、この無形資産を捨てるのは、長期視点では割に合わないというのが私の判断です。

満室を13年維持してきた管理会社をそのまま引き継いで、まずは1〜2年回す。そこで明らかに不満が出てきたら、その時点で初めて見直す。この順序のほうが、満室経営という最終目的にかなうと感じています。

火災保険・物件管理まわりの今後

3ヶ月運用していて、これから動かないといけないなと思っているのが火災保険まわりです。

物件取得時に売主から引き継いだ火災保険があるのですが、補償内容が古い世代のもので、今のリスク(自然災害の頻度、家賃補償の必要性)に対して見直したほうがいい気がしています。管理会社にも相談しつつ、保険の一括見積もりサービスを使って複数社の比較を進める予定です。

火災保険は、管理委託とは違って比較すべき領域だと思っています。保険会社ごとに補償の組み立てがかなり違う上に、付き合いの濃さで質が変わるものでもないので、相見積もりで条件を比較するメリットが大きい。

このあたりは、実際に動いてみて記事にする予定です。

まとめ:比較するかしないかは、相手との関係性で決まる

管理会社選びで「比較しないリスク」を強調する記事は多いですが、比較が常に正しい正解ではないというのが、私の3ヶ月後の答えです。

  • 売買仲介の過程で信頼関係が組めた業者なら、そのまま任せる選択肢は十分にある
  • 総合管理5.5%は相場の範囲で、明らかに損する数字ではない
  • 「即対応・事後報告」が回る管理会社は、副業禁止サラリーマンには手数料以上の価値
  • 業者の継続性は、満室維持の地力そのもの
  • 中級者として相場感を持っていれば、カモられるリスクは管理できる

これから2棟目の管理委託を考える人は、売買仲介の過程で「この業者なら任せられるか」を見ておくことをおすすめします。売買が終わってから別の管理会社を探すより、売買中に信頼を測っておくほうが効率的です。

物件選定や1棟目→2棟目の融資戦略については「物件選びの軸は収益と出口だけ」「2棟目の不動産投資、融資はどう通したか」に書きました。信金との付き合い方の話と合わせて、「信金と月1で会い続けたら変わったこと」も近いテーマです。

3ヶ月後・1年後にこの判断がどう転ぶかは、また記事にします。

さる

さる

副業禁止のサラリーマン大家 / 法人スキーム実践中

30代の会社員。築古戸建で個人購入 → 妻名義法人で2棟目を取得。 法人融資で3棟分契約解除という授業料を払った経験から、 融資・節税・物件管理の「数字と戦略」をリアルに発信しています。

運営者について →

あわせて読みたい

読者の方へ

融資・法人化で迷ったら、まずは記事をブックマークしてください

このブログは「2棟目で詰まる大家」の悩みを実体験ベースで解決するために運営しています。 新しい記事は随時追加。次の一手で迷わないために、ぜひ参考にしてください。